フル−ト、サックスは何楽器? 

管楽器には金管楽器なのか、木管楽器なのかちょっとわかり難い楽器があります。トランペット、ホルン、チュ−バ、トロンボ−ンなごは間違えることはありませんし、オ−ボエ、クライネット、ファゴットなどは直ぐに木管楽器と答えられます。
ところがフル−トとサクソフォ−ンは、「あれ、何だっけ?」となる人が多い楽器です。フル−トとサクソフォ−ンはともに木管楽器になります。

フル−トは息を歌口に吹き付けて管内の空気柱を振動させて音を発するノンリ−ドの楽器の総称で、バロック時代までは縦笛のリコ−ダ−(ブロックフレ−テ)の指していました。横笛はフラウト・トラヴェルソ(横型フル−ト)として区別されていたのですが、改良されるに従って普及しはじめ、19世紀にベ−ムの考案したフル−ト・システムによって、現在のようなキ−のたくさんついた金属製のフル−トが誕生したのです。金属で出来ていますが、木管楽器なのです。

サクソフォ−ンは金属で出来ているだけでなく、誕生した時点から、まぎらわしい要素を含んでいました。
サックスと呼ばれるこの楽器は、19世紀後半に、ベルギ−生まれの楽器製作者アドルフ・サックスが、金管楽器と木管楽器の音色の差を埋めるものとして考案した新しい楽器です。彼はそれまでの吹奏楽が、木管と金管という二種の音色に分離され、溶け合わないという欠点を解消しようとして、放物形の円錐管を設計しました。そのためサクソフォ−ンの音振動は、他の管楽器のように管の内部を真っ直ぐに抜けず、ゆるい放物線を描いているので内壁で交錯しながら出口に抜けてゆき、木管と金管のどちらにも属さない音色が生まれたのです。
サックスがクラシックだけでなく、ジャズ、ロック、ポップスから演歌にいたるまで幅広く愛好されているのも、艶やかで優美な、柔軟性に富んだ音色のためだという気がします。
通常はアルトとテナ−が使われますが、ソプラノ、バリトンもあります。

(音楽おもしろ雑学事典より転載)